サソリとワシとハクチョウと
2010年 07月 19日
沿岸部は6月から7月上旬にかけて今年もやや低温傾向が続いており、ヒメボタルの時期は例年より遅れていると予想していました。ちょうど今頃がピークかと思いやってきたのです。
18日は昼間、久しぶりに暑くなり、午後7時過ぎに生息地に到着した時、天候は曇りで気温は24℃でした。
午後7時30分、一番ボタルが光り始める時刻になっても、何の変化も無し。10分、20分とじっと車の中で待ち続けましたが、ヒメボタルの明滅は始まる気配がありません。午後8時過ぎ、外に出てあちこち見て歩きましたが、ここではついに1頭も見ることはできませんでした。いつもはうるさいくらいに鳴いているアマガエルの声が全くしない事にも違和感を覚えました。現地には午後9時頃までいたのですが、群生地からかなり離れた別々の場所でそれぞれ1頭を見たのみ。何年か通って初めての経験でした。
県内各地のヒメボタル情報を総合すると、どうやらピークは終わった後だったように思います。今年は6月下旬から急に気温が高くなったので、時期が全体的に早まったのかもしれません。ただ、ここまで見事に姿を見せてくれないと、何かあったのではと気にかかるものです。
このまま引き上げるのは心残りだったので、ホタルの代わりに星を撮影してみました。上弦の月が西の低空にあり、さらに雲も多かったのですが、夏の星座のいくつかを見ることができました。
ハクチョウ座、こと座、ワシ座で構成される夏の大三角(左が北)
サソリ座付近(画面中央付近のオレンジ色の星はアンタレス)
サソリ座から西の方に目をやると上弦の月が輝いていました。
静かな森の中からは、トラツグミとフクロウの声が聞こえていました。