鞍掛沼
2010年 08月 21日
アカハラの声に励まされながら静かに歩いて行くと、ほどなく沼に到着します。暑さが続き雨も少ないので、水位は通常よりかなり減っているように見えました。鳥の声がたまに聞こえる他は静寂に包まれ、一時、下界の喧噪と猛暑を忘れることができました。
ここは、以前は岩手県ではなく宮城県側だったということです。調べてみると、この沼にまつわる伝説が宮城県を中心に語り伝えられてきたようです。その概要は次のようなものです。
「1590年(天正18年)、沼倉飛騨守家重が戦いに敗れて逃げる途中、この地に差しかかり、湿原に馬の足を取られて動けなくなってしまった。追っ手が迫っていたので、やむなく愛馬にとどめをさし逃げ延びた。すると湿原はたちまち沼と化し馬も沈んでしまった。以来、7月7日には黄金の鞍が浮かんでくるようになり、それを見たものは3年以内に死んでしまうという」(栗駒町役場発行「栗駒町史」等より)
伝説は、いくつかあるようですが、大方、このような内容でした。
今度は、新雪が積もった頃に来て、沼に映る星空を写してみたいと思っています。
by fieldnote
| 2010-08-21 17:06
| 栗駒山(須川岳)