ラブジョイ彗星撮影記
2014年 12月 29日
東北地方は、今後しばらく雪模様の天候が続く予報が出されており、満月の前に淡い尾を捉える最後のチャンスと思い、夕べはラブジョイ彗星の撮影をしてきました。ただ、この時期は沿岸のイカ漁が盛んに行われていて、撮影地の遠野市内からは、ちょうど彗星のいる南東方向は強烈な光に包まれ、天体の撮影には障害となっています。
しかも、撮影を始めた頃から低空に薄雲が広がり始め、雲と月光と地上の光害の中での撮影を強いられました。なんとか尾は写ったものの、全体がモヤの中に埋もれたようになって締まりの無い写真になってしまいました。
今回の撮影にはキヤノンのマニュアルフォーカス時代のサンニッパ、NFD300mm F2.8L を使ってみました。重量が5DIIIと合わせて3,3kgでウエイトを入れると7kg近くなり、ポータブル赤道儀スカイメモRの搭載可能重量の5kgを大幅にオーバーしているため、無理を承知の使用でした。やはりきれいな星像を得るのは難しいようです。今度は億劫がらずに、もっとしっかりした赤道儀に載せて使わないといけないと反省。
さて、撮影を終えて後片付けをしていると、この辺では見かけないヘッドライトの辺りがモダンな感じの新型?パトカーがやって来て目の前に停車。若いおまわりさんが降りて来て「何をしているんですかぁ」。 屈強なベテラン警官もやって来て「ライトの光が見えたんで何かなと・・・」。そこで、撮影した画像を見せるとすぐに納得してくれて「ご苦労様です。」と帰って行かれました。フィルム時代にも同じような事は何度かあり、「こんな真っ暗な中で何を撮っているのか。」と言われ、説明に苦労したことがありましたが、デジタル全盛となったことで、こんなところにも恩恵が・・・
それにしても、かつては姥捨ての習慣があったものの、現在は犯罪などとは縁遠く平和そのもののこの地域、夜中にウロウロしているとすれば座敷わらしか山男、カッパやシカ、キツネの類しか考えられないこの里山で、この時間帯にパトロールとはかなり違和感有りました・・・。そういえば、彗星の撮影中、近くでキツネがギャウ~ン、ギャウ~ンと大きな声で鳴き続けていて、それがどうも私に向かって「ナニシテルンダ~~ ソンナトコロデ~~~」と言っているように聞こえてならなかったのですが・・・・・