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きのうのことです。昼前に一関市役所から職場に電話がかかってきました。
「今朝10時頃、そちらの付近のトウモロコシ畑に、クマが食べたと思われる跡が見つかったという連絡が県の担当課から入ったので、注意してください。」
「クマはいたんですか?」
「いえ、食べた跡だけだそうです。」

毎年、今頃になるとこの手の「事件」が発生するようになります。いつもの事ですが、一応注意を促すため、近くの家には直接電話を入れました。そのうちのあるお宅の方曰く、
「もう10日も前からクマ来てるな。ここらに一人、クマ、ぶちだくてぶちだくて、すかたねえやづがいでパタパタしてるっけ、そいづが騒いだんだべ。」

人里にクマが「出る」と、たいていこういう御仁が動き回り、最悪の場合「駆除(射殺)」にいたる、というのが通例となっているようです。中には警察やマスコミ、行政などに「通報」して必要以上に大げさに広めようとする人もおり、そのおかげで一般の人たちは、ツキノワグマは「恐竜のように凶暴でどう猛な生物」と思い込んでいる人が多くなりました。

別のお宅のおばあちゃんは、
「裏の畑にでっけクマの足跡あったっけ、孫と見に行きました。クマは毎年来でな、去年もここ通ったとこ、家の中から見やんした。」

クマの足跡と聞いて、すぐ「現地調査」に行きました。足跡は雨の前(おととい)のものでちょっと崩れています。長径はちょうど20㎝ありました。
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畑の中をどんどん歩いて横切って行ったようです。おばあちゃんはクマの足跡より、もっと小さな動物の足跡を指さして言いました。
「こっちはハクビシン。困ったもんさ。孫にイチゴ食べさせようとして植えても、全部食ってしまうがら。」
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以上 CanonEOS20D  EF17-40mm F4L

クマの事はほとんど気にしていないようでしたが、大切な孫のために作るイチゴを残らず食い荒らすハクビシンには、ほとほと困っていたようです。
by fieldnote | 2009-07-30 08:31 | ツキノワグマ

2週続けて週末に南昌山に入りました。主目的はヒメボタルです。ここがヒメボタルの生息地であることは以前から知っていました。ですが、近場なので「いつでも行ける」と思っていたことと、ここ何年か、シーズンになると地元紙に大きく取り上げられるようになり、「人出」が予想されるため避けていたのです。

最初に行ったのは7月20日。シーズン終盤にかかる頃でしたが気温は18℃、しかも強い風が吹いていたためあまり期待していませんでした。午後7時半を回ると辺りはかなり暗くなり、ヒメボタルが数匹、辺りを飛び始めました。西風が当たる場所はあまり数が多くありませんが、森の中では思ったよりもたくさんのヒメボタルのオスが飛び回り、草に止まるメスとシンクロして美しく光っていました。
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Canon EOS-1D Mark III Ai Nikkor 28mm F2S ISO3200  3分露出×4枚コンポジット 7/20撮影

午後8時近くになるとホタル見物の車が次々とやって来て、ヘッドライトの光が森の中に差し込むようになったので撮影は中断しました。真っ暗な森の中にじっと立って撮影していたのですが、ここまでやって来た人は3人だけ。あとの人たちは車からあまり離れず、中にはクマ対策のつもりか大音量でラジオを鳴らしながら歩き回っている人もいます。

にぎやかな時間はほんの20分ほどで過ぎ去り、また、山中にひとりぼっちの状態に戻りました。ヒメボタルは連続して光っているのではなく、一時光っていたかと思うとしばらくの間、ほとんど光るのをやめ、また一斉に光り始めるといういように、断続的に明滅を繰り返しているようです。暗闇が戻った森の中では、その後もしばらくの間、幻想的な光景が続いていました。

7月25日、この場所でヒメボタルが見られるのはいつ頃までかを確かめるため、再び南昌山に出かけました。雨上がりで気温が高くほぼ無風。前回より条件は良さそうでしたが、午後8時頃に数匹が光ったのみでシーズンは終わった事がわかりました。車も1台もやって来ませんでした。毎年通っている沿岸部のフィールドでは25日頃でも結構な数が見られるのですが、内陸にある南昌山では緯度や気候などの条件の違いからか、少し早くシーズンが終わるようです。

ところで、20日、25日とも、近くでコノハズクの声を聞くことができました。その声は「ブッポウソウ」「オットントーン」などと表現されていますが、私には「ブッ・キョッ・コー」と聞こえます。静かな夜の森に響く寂しそうな鳴き声はいつ聞いてもいいものです。また、25日には矢巾町側でヨタカも鳴いていました。かつてはあちらこちらで聞くことのできたその鳴き声も、今は限られた場所でしか聞こえなくなりました。渡ってくる数が激減していると思われますが、原因はどこにあるのでしょう。
by fieldnote | 2009-07-27 16:31 | ヒメボタル

ヒメボタルの季節

毎年この時期は、沿岸部に近い山中にあるヒメボタルの生息地を訪れることにしています。昨年は月が明るくて観察、撮影にはいまいちの条件でしたが、今年はピークの午後8時~9時頃は月明かりの影響が少なく、絶好の条件です。さらに天候もよくガスの発生も無し。期待して現地に向かいました。

が、生息地の近くまで来てみると、辺りがやけに明るいのです。よく見ると開けた場所に真っ白いテントのようなものが建っていて、強い明かりが当たっており、回りの森が昼のような光に照らし出されているではありませんか。最初はキャンプをしていると思ったのですが、双眼鏡で覗いてみて、誘蛾灯だということがわかりました。ポータブルエンジンの音が響き渡り、近くには二人の人がたばこをくゆらせながら座っています。何かの調査のようでした。

ヒメボタルの生息するエリアにもその強烈な光は届いていて、長時間の露光はできそうもありませんでした。かろうじて光の当たっていないものかげにレンズを向け撮影したのがこれ。
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Canon EOS-1D Mark III Ai Nikkor 28mm F2S ISO1600  3分露光×9枚コンポジット 7/11撮影

時期的、時間的にピークだったようで、ここ何年かのうちではもっともホタルの明滅が美しく見えました。森の樹木と林床をバックに広範囲を撮影したかったのですが、余計な明かりが当たっているため、近くを見下ろすような構図にするしか方法が無かったのが残念でした。昨年の記事にも書いたのですが、生息地の草刈りは今年も行われていました。写真をよく見ると、手前半分の草は刈られて倒れていることがおわかりになると思います。
by fieldnote | 2009-07-13 00:13 | ヒメボタル