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ラブジョイ彗星撮影記

現在、ラブジョイ彗星(C/2014Q2)はオリオン座の南、はと座からうさぎ座に向けて移動中で光度は5等星前後、双眼鏡でよく見えます。ただし、今は午後9時過ぎでも高度は20度程度と低空で、しかも半月近くの月が明るく、撮影は困難になってきます。条件が良くなるのは月明かりの影響が少なくなり、4等台まで明るくなると予想されている1月10日を過ぎた頃からでしょうか。

東北地方は、今後しばらく雪模様の天候が続く予報が出されており、満月の前に淡い尾を捉える最後のチャンスと思い、夕べはラブジョイ彗星の撮影をしてきました。ただ、この時期は沿岸のイカ漁が盛んに行われていて、撮影地の遠野市内からは、ちょうど彗星のいる南東方向は強烈な光に包まれ、天体の撮影には障害となっています。

しかも、撮影を始めた頃から低空に薄雲が広がり始め、雲と月光と地上の光害の中での撮影を強いられました。なんとか尾は写ったものの、全体がモヤの中に埋もれたようになって締まりの無い写真になってしまいました。
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Canon EOS 5D Mark III + NFD300mm F2.8L   スカイメモR   15秒×8枚コンポジット   ISO1600   f=3.5 2014.12.28   遠野市土淵町

今回の撮影にはキヤノンのマニュアルフォーカス時代のサンニッパ、NFD300mm F2.8L を使ってみました。重量が5DIIIと合わせて3,3kgでウエイトを入れると7kg近くなり、ポータブル赤道儀スカイメモRの搭載可能重量の5kgを大幅にオーバーしているため、無理を承知の使用でした。やはりきれいな星像を得るのは難しいようです。今度は億劫がらずに、もっとしっかりした赤道儀に載せて使わないといけないと反省。



さて、撮影を終えて後片付けをしていると、この辺では見かけないヘッドライトの辺りがモダンな感じの新型?パトカーがやって来て目の前に停車。若いおまわりさんが降りて来て「何をしているんですかぁ」。 屈強なベテラン警官もやって来て「ライトの光が見えたんで何かなと・・・」。そこで、撮影した画像を見せるとすぐに納得してくれて「ご苦労様です。」と帰って行かれました。フィルム時代にも同じような事は何度かあり、「こんな真っ暗な中で何を撮っているのか。」と言われ、説明に苦労したことがありましたが、デジタル全盛となったことで、こんなところにも恩恵が・・・

それにしても、かつては姥捨ての習慣があったものの、現在は犯罪などとは縁遠く平和そのもののこの地域、夜中にウロウロしているとすれば座敷わらしか山男、カッパやシカ、キツネの類しか考えられないこの里山で、この時間帯にパトロールとはかなり違和感有りました・・・。そういえば、彗星の撮影中、近くでキツネがギャウ~ン、ギャウ~ンと大きな声で鳴き続けていて、それがどうも私に向かって「ナニシテルンダ~~ ソンナトコロデ~~~」と言っているように聞こえてならなかったのですが・・・・・
by fieldnote | 2014-12-29 18:40 | 天体

目が覚めて窓を開けたら、雲一つ無い快晴だったので、めずらしく早起きして早池峰を撮りに出かけました。

ビューポイントに着いた時はまだ陽が昇る前でしたが、思い描いたとおり、早池峰だけがピンク色に染まっています。カメラの設定を確認するのももどかしく、急いで車から降りて十数枚、シャッターを切りました。朝陽は駆け足で昇り、山肌の色が刻々と変化してしまうからです。
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しばらく撮影して車に戻り、気温計を見ると-13℃。すっかり冷えた体を温めてから、場所を移動することにしました。
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少し北上して猿ヶ石川の土手を歩いていると、なんだか辺りがキラキラし始めました。ちょうど昇ってきた朝日の光線を受けてダイヤモンドダストが輝き始めたのです。早起きして出かけて来た甲斐がありました。
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以上 DMC-GH4 + G X VARIO PZ 45-175mm


ところで、今回撮影に用いたカメラ(Panaspnic LUMIX DMC-GH4) は、同じシリーズのGH3に引き続き、今年の春から主に動画撮影用にと導入したものですが、慣れるにつれて写真の撮影に用いる割合もぐんと高くなってきています。いわゆるミラーレス一眼と呼ばれるカメラですが、小さい、軽い、高性能と3拍子揃っており、ボディやレンズの価格も、従来の一眼レフに比べとてもリーズナブルです。また、レンズはマウントアダプターを使用することで、手持ちのキヤノンのEFレンズを始め様々なメーカーのものを使えます。センサーがマイクロフォーサーズ規格なので焦点距離がフルサイズの2倍となり、望遠系のレンズを多く用いる野生動物等の撮影には有利です。肝心の画質についても、現時点で、すでに従来の一眼レフと肩を並べるレベルと感じられます。

ただし、まだ従来の一眼レフにはかなわない部分もあります。今朝の撮影でそれに気づきました。空中のダイヤモンドダストをうまく表現するのは意外と難しく、マニュアルフォーカスでないと背景にピントが行ってしまい、手前を漂う小さな氷の粒を目立たせることができません。そこで設定をマニュアルフォーカスに切り替え、ピントリングを手で操作し始めたのですが、どうも思うようにリングが回りません。フォーカスリングも重くなっていました。詳しい原因は不明ですが低温のためグリスが硬化して回転が渋くなったのかもしれません。電動ズームやオートフォーカス、その他の機能は全く問題無いのですが、機械的な部分については改良の余地有りと感じました。仕様表の動作環境を見ると、ボディについては0℃~40℃が使用可能温度と記載されていますが、レンズについては動作環境について記載は見つけられませんでした。従来の一眼レフも使用可能温度は同様でしたが、私の経験上、実際の撮影においては中級機以上であれば、レンズ、ボディ、バッテリーとも -20℃以下での長時間の撮影に問題無く使用できたことから、ミラーレスの上位機ならば、レンズも含めもっ
と高い耐寒性能が必要なのではないかと思います。

天体写真の撮影についても、まだまだと感じる部分があります。星のようなわずかな光しか発しない対象にピントが合わせにくいことです。液晶ファインダーやモニターでは星がよく見えずマニュアルでのピント合わせはかなり困難です。また、光量が不足しているため地上の風景もほとんど確認できず、構図を決められないのです。その点、光学ファインダーを使用している一眼レフは、星が見やすいため構図を決めるのに苦労しません。また、ライブビューでも星を捉えることが比較的容易なため、正確なピント合わせをしやすいのです。超高感度性能についても、写りやノイズの発生などを比較すると従来の一眼レフに軍配が上がります。ですから私は、現時点では、天体写真やホタル等の撮影にミラーレス一眼を積極的に使う気にはなっていません。

とは言うものの、ミラーレス一眼はすでに私の撮影にとっては欠かすことのできない存在になっています。その軽さ小ささは、従来の一眼レフに慣れ親しんできた者にとっては少し頼りない感じがしないでもありませんが、移動時や撮影時の体への負担を大幅に軽減してくれますし自由度も増します。特に、体力の低下を感じることが多くなってきた私には有り難い存在です。きっと近いうちに、極寒地や天体、夜間といった特殊な撮影にも対応できる性能を備えた機種が登場してくることでしょう。楽しみです。
by fieldnote | 2014-12-27 14:22 | 早池峰

ふたご座流星群の夜

極大を迎える14日は、降り止まない雪を避けて沿岸の宮古で撮影しました。ここも、強風に乗って次々と雪雲が飛んできてすっきりと晴れることはありませんでしたが・・・

午後9時過ぎから11時半頃まで、超広角レンズを取り付けた2台の一眼レフを北天と南天に向け固定撮影。翌日の仕事も気になり、月が昇る前の撤収となりましたが、数個の明るい流星を捉えることができました。
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Canon EOS-1D Mark III + SIGMA 15mm  F2.8  1SO3200   f=2.8  6コマ分をコンポジット


私の撮影した時間帯は、たくさんの流星が流れたものの、火球クラスの明るいものは数個しか確認することができませんでした。各地からの報告を見ると、月が昇った夜半過ぎから明け方まで、多くの明るい流星が飛んでいたようです。
by fieldnote | 2014-12-18 06:56 | 天体

冬型が強まり、大雪に見舞われているというニュースが各地から届いています。

そんな中、ふたご座流星群の様子を見に行ってきました。極大は12月14日21時頃と予想されていますが、1日前でもそこそこ流れているはずです。撮影地は、西から雪雲が次々と流れて来て、風花が舞うような悪条件でしたが、たまに明るめの流星も飛んでおり、極大が近づいていることを感じました。
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Canon EOS-1D Mark III + SIGMA 15mm  F2.8  25秒 1SO3200  f=2.8   2014.12.13 21:37

画面中央に縦に並んでいるのがふたご座のカストルとポルックス。ふたご座流星群に属する流星はその付近を中心に放射状に流れます。地平線近くの明るい星は木星で、右端には全天一明るい恒星のシリウス。その上にオリオン座が横たわっています。やまねこ座付近を横切って飛んだ流星は、薄雲を通してもはっきりと写っているので、相当な明るさだったと思われます。



下の画像は、上と同じ流星を別のカメラで捉えたものです。ちょっとはみ出してしまいました。
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Canon EOS 5D Mark III + EF17-40mm F4L 20秒  ISO5000  f=4.0 
2014.12.13 21:37

実はこの画像の撮影に使ったEF17-40mm F4Lというレンズ、SAMYANG 14mm F=2.8 を取り付けてあるものと思い込んで、よく確認しないまま間違えて持ってきてしまったもの。F4という若干暗めのF値で、ファインダーを覗いても星がよく見えず構図が決めにくい、ピント合わせのためライブビューを使っても星がとても見にくい等々、星撮りには向かない部分もあるので、間違いに気づいたときはがっかりしました。しかし、明るい流星であればしっかり捉えることができるし、ソフトフィルターを装着しなくても適度に明るい恒星が目立つように描写されることがわかったので、今後も出番があると思います。

さて、明日の天気はどうなるでしょうか・・・
by fieldnote | 2014-12-13 23:48 | 天体

銀河鉄道の夜

岩手県の花巻駅から釜石駅間を力強く走行し、多くの人を魅了してきたSL銀河C58239。今年は12月6日のナイトクルーズをもって運行終了となりました。

宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」のイメージを再現しようというSL銀河ナイトクルーズ。その舞台となる宮守駅近くのめがね橋周辺は朝から賑わい始め、夕方には1000人余りの人々の熱気に包まれました。通過予定時刻が近づくと粉雪が舞い始め、一時は視界をさえぎるほどに。三脚にセットした写真用と動画用の2台のカメラの最終調整も、レインカバーで覆いながら不自由な態勢で行わなければならないほどです。

陽が落ちてすっかり暗くなった17時48分、宮守駅発車の時刻。汽笛の音が徐々に近づき、集まった人々の期待感は最高潮に達しました。辺りは心なしか静かになった感じです。

そして、姿を現したSL銀河C58239。暗闇に浮かぶ白い橋梁の上をゆっくりと滑るように進む蒸気機関車と客車の姿は、まさに天空を駆ける銀河鉄道そのもののように見えました。その幻想的な光景に引き込まれてしまい、左手に持った写真用カメラに取り付けたレリーズのボタンは、数回押すのがやっとでした。

当日の圧倒的なスケール感と迫力をお伝えするのはなかなか難しいのですが、小さな写真より音の入った動画の方がいくらかでも雰囲気が伝わると思います。できれば、最高画質に設定し全画面に拡大してご覧いただければと思います。

DMC-GH4 + G X VARIO 12-35mm F2.8 ASPH  
by fieldnote | 2014-12-11 00:53 | SL銀河