ホンシュウジカ
2006年 10月 12日
私が観察を始めた20年ほど前、五葉山はホンシュウジカの北限の生息地と言われていました。しかし近年、ホンシュウジカはその生息範囲を拡大してるようです。川井村新田牧場付近では、毎年秋になると複数のオスジカの声が聞こえます。最近では、さらに北部の旧新里村(宮古市)の山でもオスジカを見かけることがあります。
もともとホンシュウジカは県内に広く分布していたのですが、狩猟圧や開発でしだいに姿を消しました。数十年前は五葉山でも「3日歩いてもシカには会わない」のが普通の状態だったようです。それが「食害」をおこすほど増えたのは、天敵であるオオカミの絶滅や北上山地の牧野開発と深い関係があると言われています。
人間の行為により、その生態に大きな影響を受けているのは他の野生動物も同様ですが、イーハトーブの生き物たちと人間との関係を象徴的に示しているのが、このホンシュウジカではないか、と私は考えています。
オコジョ
2006年 10月 09日
シーズン中は毎日のように山を歩いている自然保護監視員の方でも、そう簡単には会えないそうで、しかも、「どこだりに出はるもな(いるところが決まっていない)」と言うことです。
私にとっては幸せな時間でしたが、いきなり人間の足もとに出てきてしまった彼にとっては恐怖のひとときだったかもしれません。